最低賃金1500円

 10月9日に衆議院が解散し、総選挙に突入しました。
最低賃金の引き上げが各政党の公約に盛り込まれたようですが、1500円という金額が目標に設定されているようです。
私個人としては、世界的なトレンドからもこの目標は早急に実現していく必要を感じています。

 さて、この金額設定は現実的なのか?・・・検証していきましょう。

  最低賃金の価格は地域により異なりますが、現在の最低賃金を仮に1100円だとすると、政党目標は5年程度をかけながら400円の賃上げが必要となります。

一日8時間労働として、3200円/日の増加、月の労働日数を20日として考えると・・・・
400円×8時間=3,200円
3200円×20日=64,000円
64,000×12ヶ月=768,000円
なんと!・・時給で働く人の年間賃金が76万も増えることになるのです。

 10人のパート社員がいる会社は年間760万以上の原資が必要になり、もちろん正社員の給料も上げていく必要があるので、数千万の賃上げ原資が求められていくということです。賃金の原資は利益でしか賄えないので、現時点で赤字企業や数百万の利益しか出せていない企業は、このトレンドから取り残され人手不足による廃業の可能性もあります。大企業、小規模事業社・・・規模に限らず大きな経営課題になるでしょう。

 この現実に目を背ける経営者は、今後の舵取りを担う資格がありません。経営者が本気で社員の賃上げを考え、そのための準備と整備を進めていく覚悟が求められています。
 社員においても自覚が必要です。ぶら下がり社員は真っ先にリストラの対象となり、仕事に対する「プロ意識」と「実践」が必須です。

 近い未来に間違いなく訪れるであろう現実に向かい、改めて強い経営者であろうと感じるニュースでした。